はじめに
ビジネス系の資格は日商簿記検定が有名ですが、それ以外にも様々な検定資格があります。今回はビジネス系の資格を取りたい!という方に向けて、この資格にはどのような特徴があるのか&どのような人におすすめかについて書いてみました。ぜひ、勉強する方や資格選びの参考にして頂ければ幸いです。
対象読者
- 社会人になったからには、ビジネス系の資格を1つは取ってみたい。
- 日商簿記2級まで取り終わっちゃって、次に何を受けようか悩んでる。
- 仕事で役立つスキルが欲しい。
- 資格を取って自分の強みになる武器が欲しい。
検定資格の主なカテゴリー
基礎編
- 日商簿記検定
ビジネス系の資格を取りたいと思い、ネットで検索をかけると必ずと言ってもいいほど出てくるのが「日商簿記検定」です。この検定は、その名の通り簿記に関する検定になっています。簿記とは、会計帳簿をつけるためのスキルであります。「帳簿付けなんて面倒だよ・・・」と思う方もいるかと思いますが、実は世の中のすべての企業が帳簿付けを行っていることから、グローバルスキルなんですよね。実はMBAとかでも簿記をひたすらやる授業があるとかないとか。日商簿記検定を通じて、関する基礎知識や簿記の実務スキルを身につけることができます。
<どんな人がおすすめ?>
・社会人全員。特に簿記3級までは義務教育レベルで大事だと思います。
・財務諸表を読めるようになりたい方、投資やNISAを始めたい方など。
・経理の仕事に就きたい方。簿記2級までとると求人されやすいかも。
<申し込み関連リンク> https://www.kentei.ne.jp/flow - FP(ファイナンシャル・プランナー)
個人がお金を管理する能力をつけられる資格です。人生の夢や目標を達成するためにはどうしても家計と相談しなければなりません。家計に関わる金融や税金などについて幅広い知識を身につけることを通じて、人生設計をより豊かにすることが出来ます。
<どんな人がおすすめ?>
・家計内でお金の管理を任されている方
・中小企業で経理を任されている方
・中小企業の社長とコミュニケーションを深めたい会計事務所の担当者。
<申し込み関連リンク> https://www.jafp.or.jp/exam/
実技編
- 財務会計検定
財務諸表の数値を理解し、知識をもとに分析を行うことでビジネスに役立てることができる検定です。会計基準や法令を理解したうえで企業状況を把握するため、より現実的な分析ができます。簿記検定が財務諸表を作る側だとしたら、財務会計検定は財務諸表を読む側に立った資格と言えるでしょう。
<どんな人におすすめ?>
・財務会計に興味がある方
・社内で財務諸表作成を任されている方
・新聞やニュースで経済状況について定期的にチェックしている、チェックしておきたい方
<申し込み関連リンク> https://zensho.or.jp/examination/accounting/ - 管理会計検定
管理会計に特化した検定で経営課題を解決し分析することを目的としています。経営戦略やマーケティング、モチベーション理論など管理会計を有効に活用する知識を修得できます。管理会計自体は簿記2級および1級でも学習するのですが、管理会計に特化した内容を学習することができます。
<どんな人におすすめ?>
・自社の経営課題について考えたい人
・管理会計の基礎を学びたい人(2級の受験がおすすめ)
・財務データを分析するスキルを身に着けたい人
<申し込み関連リンク> https://zensho.or.jp/examination/accounting/ →財務会計検定と同じサイトです。 - FASS検定
経理・財務スキル検定と呼ばれています。経理・財務分野における客観的な実技知識とスキルの習得ができます。資産・決算・税務・資金の4分野から出題され、実践的な内容で評価が行われます。合否は試験のスコアに基づいて行われ、各年度ごとに合格スコアが異なります。
<どんな人におすすめ?>
・会計実務を客観的に見たい人
・会計スキルがどれだけ身についているか挑戦したい人
<申し込み関連リンク> https://www.cfo.jp/fass/fass_exam/ - 税法能力検定各種
企業における税務処理や税務署への書類作成に必要な知識と実技スキルを身に着けられる検定です。法人税の基本知識から実務的な税務処理能力まで評価します。税法能力検定には、法人税法・所得税法・消費税法・相続税法と4分野があることから、特定の税目を学びたい人にとっては非常に良い資格といえるでしょう。
<どんな人におすすめ?>
・税務に関する知識がほしい人
・税務を任されている人
・確定申告を行う人
<申し込み関連リンク> https://www.zenkei.or.jp/exam/corptax - IPO実技試験
株式上場の準備に関わる実務能力を評価する検定です。企業がIPO(企業が初めて一般の投資家に株式を公開するプロセス)を行う上で必要なスキルや知識を実務も交え総合的に解いていきます。標準レベルと上級レベルがあり、合格すると「認定IPOプロフェッショナル」「認定上級IPOプロフェッショナル」の資格証が発行されます。
<どんな人におすすめ?>
・上場準備担当者になったひと
・ベンチャー企業に勤めている人
<申し込み関連リンク> https://cbt-s.com/examinee/examination/ipo.html - 財務報告実務検定
財務報告に関する実務スキルを評価する試験です。開示様式や連結決算などの知識を修得することができます。試験はCBT(コンピュータで自由に日時を選択できる)方式で実施しているため、社会人の方も受験しやすいです。
<どんな人におすすめ?>
・社内で財務報告に関連した業務を行っている人
・社内で経理を担当している人
・決算書について詳しくなりたい人
<申し込み関連リンク> https://cbt-s.com/examinee/examination/zaimuhoukoku.html
プロ編
このあたりはもうすべてプロフェッショナルになってしまうため、資格予備校などを用いて専念することをおすすめします。
- 公認会計士
大きく言ってしまえば、会計のスペシャリストです。取得することで、財務情報が適切に表示されているかを独立した立場から意見を表明することができます。さらに、税理士登録を行えば税務も行うことができます。
<どんな人がおすすめ?>
・日商簿記1級を取得したうえでさらに会計を学びたい人
・会計を仕事にしたい!という人
・監査業務で活躍したい人
<申し込み関連リンク> https://jicpa.or.jp/cpainfo/applicant/ - 税理士
個人・法人に対し、納税のアドバイスや申告書の作成の代行を行う「税のスペシャリスト」です。税務相談や税務調査のほか、経営に対するアドバイスや相続のコンサルティングなども行うことができます。
<どんな人におすすめ?>
・税の奥深さをもっと追求したい人
・税理士となってクライアントのサポートを行いたい人
<申し込み関連リンク> https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/shikaku/shikaku.htm
なにを基準に選ぶべきか
資格に関しては、個人の志向とキャリアの方向性を軸にして選ぶことが重要です。
やみくもに資格を取得するのではなく、自らの将来に役に立つことを念頭においておくのがおすすめです。
なお、高難易度の資格については働きながら取得することも大変ですので、予備校に相談する。合格体験記を読んでイメージをつけるなどが重要になってくると思います。例えば、公認会計士試験の社会人合格を目指す方は、中央経済社の以下の書籍などを読んでみると良いでしょう(この本に出てくる方は本当にすごい方ばかりですので尊敬しかありません)。
最後に
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
私自身資格試験についてあまり明るくなかったのですが、調べてみるとこんなにも資格があることに驚きました。
社会人のキャリアアップに資格はある程度有用かと思いますので、この中から興味をもった資格を受験してみて、自らの可能性を広げていただけると幸いです。