Google Cloud Next ’23に参加してきました

Google Cloud Next ’23とは

Google Cloud Next ’23とは、Googleが主催するエキスポのようなもので、Googleが提供するサービスに関する発表や展示物が大量にあるイベントになっております。

今回は生成AI等が活発になっていることから、我々のビジネスに使えないかとネタ探しのために参加してきました。

写真は会場である東京ビッグサイトです。コミケくらいでしか行かないんだよなぁ。。。

今回の思い出に残った登壇内容について

さまざまな登壇を見てきましたが、その中でも特に印象が残った内容がこちらでした。

どれも企業のDXを推進するための面白い内容だったので、もし興味ある人はTwitterや問い合わせフォームからこっそり連絡してください。

LOB で実現する、DX のためのデータ アナリティクス変革

資生堂とが行った事業戦略とデータ アナリティクスを密接に関連付けたDX活動の例について語る会でした。

分析基盤を導入する前の資生堂は、分析の要求ごとにSQL Serverや仮想マシンを構築し、運用自体も業務委託にまかせていたような状況であったようです。その結果、仮想マシン等が20台以上も稼働しているような状況であったようでした(大企業でもそんなことになるんですね・・・。)

最大手であった資生堂だが、現代市場環境だと現状維持じゃ耐えられないと考え、選択と集中を行うために分析基盤を整えていく戦略を立てていったようでした。そのために、①分析基盤および分析業務の再構築を行い、②そこからデータパイプラインの最適化を目指し、③データビジネス創出を行うというロードマップを立てていたようでした(現状は②の途中段階にあるようです。)

また、基盤を整える際には、クラウド化のみならず、人材育成にまで組織ぐるみで行おうとしておりました。そのために、以下のようにD人材とX人材を定義してました。D人材の方は外部採用や委託で進め、X人材は生え抜きで育てたみたいですね。

  • D人材:データ専門スキル及び新たな視点を入れる人材
  • X人材:ドメイン知識とか関係者を巻き込む力を持つ人材

この戦略を実施するために、経営者がトップダウンで体制実施を進め、社内と社外で実践していくという力強さを感じました。DXはやはり経営者の力が大事だと改めて再認識をしました。


ついに正式リリース!Google Cloud iPaaS「Application Integration」最新情報

Google CloudのiPaaS(Integration Platform as a Service、複数のクラウドサービスやオンプレミスで管理されている独立化したデータを一元管理するためのサービス)が正式リリースされたことのアナウンスでした。

https://cloud.google.com/application-integration?hl=ja

こちらのツールの強みは、90種類以上のアプリケーションとのコネクションが出来ることおよび、ノーコードでデータ変換を行えるということです。

アプリケーションの種類もえげつなく、BOX, HubSpot, JIRA, Kintone, PayPal, Shopify, Salesforce, SAP HANAといった名だたるツールとの連携が可能になっております。これを用いれば欲しいデータをBigQueryに接続して分析を行う環境づくりなどを容易にできてしまいかねないですね・・・。

こうした技術を使ってサクッと分析環境を整える仕事なんかが今後生まれていくし、何なら会計士主導でこのような構築を行うことも夢じゃないかもしれません。

参加した率直な感想

2019年に一度参加したっきりだったのですが、この4年間で技術の進歩がすさまじいと思いました。特にイチオシのVertex AIですが、これを用いるだけで生成AIも容易に作れてしまうなど恐ろしさを感じました。そうするとシステム開発がどんどん容易になり、技術を用いたアウトプットがどんどん増えていくなど、明るい未来が見えてきました。また、個人的にはColab EnterpriseはBigQueryと直接接続できたり、生成AIによるコード自動生成機能が出来るなど、データ活用組織の技術力を底上げできるのではとシンプルに楽しみになってきました。

今後の中小企業を取り巻くIT環境について

これだけテクノロジーが発達していく状況であると、DXに積極的な企業とそれ以外では確実に差が開いていくと恐ろしく思いました。とはいえ、Google Cloudが提示している技術は非常に先進的であり、ここまで到達しなくともビジネスとしては十分に差別化が出来ると思います。

そのためには、DXの基本的な考え方である、データを集めて活用するというサイクルを小さく回していくことが大事であり、そのための施策を一緒に考えていくパートナーが求められてくと感じました。しかし、DXを実施するためには経営者のゴリ押しが必要であるため、経営者をその気にさせる人がそばにいないと難しいと思ったため、士業がそれらの役割を担うのが一つの手だと思いました。

まとめ

  • Googleさんはやっぱすげー
  • かがくのちからってすげー
  • 実践するのは大変だけど、まずは小さいところから進めよー

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