利益を出す!管理会計体制Lv.1のつづき~資金繰り表を作るための予測~

はじめに

前回「利益を出す!管理会計体制Lv1〜資金繰り表〜」という記事を解説しました。

しかし、資金繰り表を作るための具体的な情報をどうやって集めるのか?という悩みが生じるかと思います。

そこで、本稿では、資金繰り表を作るために必要な情報をどうやって集めるか、解説をしていきます。

作るべきものと作り方

資金繰り表を作るためには、以下の資料を最低限作る必要があると考えられます。

  • 売上管理表
  • 売掛金・買掛金管理表
  • 借入金明細表

ですが、これらの作り方が良くわからない人もいるかもしれません。そこで、本段落では、それらの資料の作成方法について解説をします。

売上高管理表

事業においてある意味一番予測を立てやすいのは売上でしょう。

売上については、契約先ごとの請求額をベースに予測することが出来るでしょう。例えば、プロジェクトものであれば、毎月の請求額×請求期間で作ることが出来るでしょう。

例えば、売上予測のために向こう1年間の売上高の予測をしたとしましょう。契約期間と請求額を照合してみると、契約が切れるタイミングで売上高が減ることが予測できます。そのタイミングを見据えて営業をかける。資金繰りのために借り入れを行うなど、新たなアクションが取れるでしょう。

また、これらの予測については、スプレッドシートなどを用いて行うことが多いように思います。管理会計をこれから行おうとしてる会社の場合は、複雑なシステムを導入するのではなく、シンプルにスプレッドシートを用いることが良いでしょう。

売掛金・買掛金管理表

売上予測を作成したら、次に作成すべきなのは、売掛金・買掛金の予測シートになります。

売上や費用については、必ずしもその場で支払うのではなく、月末締め翌月末払いなど、入金および出金が遅れるケースがほとんどです。

資金繰りを予測する際には、売上や経費がいつ支払われるか?というサイクルを考える必要があります。それを検討するために作るのが売掛金・買掛金管理表です。

これらの過去の実績値は会計ソフトなどで作れるものが多いですが、予測値については過去の実績と売上管理表を組み合わせると良いでしょう。

借入金返済計画表

借入金返済計画表は、その名の通り、借入金の返済予定を示すものになります。

これらは金融機関のHPからダウンロードしたり、借り入れのタイミングで取得が可能になりますので、この表をベースに予測を立てることが可能です。

資金繰り表

上記の情報がまとまったら、前の表で作成した資金繰り表に入力していきます。

売上収入・事業支出・借入といった項目がないと入力をしきることが難しいため、それまでの項目を集めることが重要になります。

https://www.jfc.go.jp/n/service/dl_chusho.htmlに記載の、資金繰り表の作成手順及び記載例より引用

まとめ

ここまで呼んでいただきありがとうございます。

資金繰り表などを作るためには、ビジネスに必要な情報を収集することが求められます。そのためには何を集めたらよいのか、何をすれば良いか、迷われるケースも多いかもしれません。

5名以下の小規模企業でも経営理念の公開及び経営計画の公開が業績向上に寄与することが明らかになるという論文があることから、計画や予測というのは重要といえます。その第一歩として、資金繰り表のための情報を集めて、経営に役立てていただけると幸いです。

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