はじめに
最近経理担当者や社長の方とお会いする際に、「税理士選ぶの本当に難しいですが、どうやって選べば良いでしょうか?」と相談される機会が増えてきました。
税理士探しのためにGoogle検索をしても、「〇〇業界に強い!」とか「クラウド会計が得意!」とか、様々なセールスポイントがあり、判断軸が色々あることから選ぶ側からすると非常に悩ましいと思います。
そこで、本稿では、税理士とのあるべき関わり方と、選びが難しい理由を解説した後、税理士選びの判断基準を解説していきます。
税理士との関わり方
税理士は企業のかかりつけ医として何でも相談すべき
税理士とは、会計と税務に関するプロフェッショナルであり、税務相談や税務申告書等の作成が独占業務になっております。特に税務申告書等の作成は、法人の義務であるかつ高度な業務であることから、一般的には税理士に依頼をするものになっております。
逆に会計税務しか相談出来ないか?と言われると、必ずしもそうではありません。税理士の経験や得意領域によっては、会計税務以外の相談に乗れるケースも多数あります。例えば、借入や新株発行による資金調達、社内オペレーションの構築整備、社内の人間関係や戦略に関する相談などの相談に対応出来るケースも多いでしょう。
では税理士に何を相談すればよいでしょうか?答えはズバリかかりつけ医のように何でも相談してみるべきです。
経営者が経営に関する良いアドバイスを受けるためには、経営者と会社のことをよく知ってもらうことが重要です。そのためにはこまめにコミュニケーションを取りり、経営者と会社と税理士の間で信頼関係を構築する必要があります。
信頼できる税理士探しのためには、相性を知ることが大事
それでは、かかりつけ医として信頼出来る税理士を探すにはどうすればよいでしょうか?
税理士の選び方
①税理士にどんな業務を求めるかをハッキリさせる
そもそも税理士を探す時に、どのようなサービスを求めるかハッキリさせる必要があります。例えば、以下のような会社があるとしましょう
- 今期設立1期目で、ビジネスは決まっており今後ベンチャーキャピタルから出資を受けていきたい
- 今後IPOを目指す予定であるから、それに対応できるような経理体制を構築していきたい
- リモートワークを推奨しているから会計ソフトはクラウド会計が良さそう
このような会社であれば、資金調達をして規模を大きくしていくことが推察されることから、税務に関する博識さよりも、資金調達やベンチャーファイナンスに明るい税理士の方が適切にコミュニケーションが取れるかもしれません。また、クラウド会計に使い慣れている税理士の方が一緒に仕事をしやすいと考えられます。
逆に、クラウド会計に未対応であったり、ファイナンスに明るくない税理士の場合は後ほど不満が出てくるかもしれません。
このように、自らの会社の状況を言語化し、それに合った税理士を探すのが良いでしょう。
②候補者のアタリをつける
自分に合う税理士の属性が決まったら、相性の合いそうな税理士にコンタクトを取ってみましょう。
税理士の探し方は以下のように色々あるため、様々な方法を試してみるのがよいでしょう。
- 気になる用語で検索してみて、ヒットした人にコンタクトする(ex, 会計士 IT)
- 知り合いの経営者に聞いて相性の良さそうな人を紹介してもらう
- SNS等を見て性格が合いそうな人を探してみる
③一度話してみて、相性をチェックする
税理士の候補者が見つかったら、実際にアポを取って話してみましょう。ここのアポがとても重要です。税理士選びで一番重要なのはなんといっても相性です。話してみて「スキルや経験は良さそうだが、なんか相性が合わなそう」と思ったら、別の人にコンタクトを取ってみましょう。
また、税理士との面談の際には、契約後の期待ギャップをなくすために、以下のような質問をしてみるのが良いでしょう。
- 提供する業務範囲及び料金
- その税理士の強みと弱み
- 使える会計ソフトやおすすめの会計ソフトは何か
- コミュニケーションの方法(電話、FAX、メール、チャットツール等)
- コミュニケーションの頻度と料金体制
また、話してみて相性は良さそうでも、契約スコープや求める業務が異なり契約に至らないケースもあるでしょう。その場合には、面談をした税理士から別の先生を紹介してもらうといった方法も有用な場合があります。
さいごに
本稿では、税理士選びに迷う方のため、税理士との関わり方及び、選び方について記載いたしました。
税理士は長く付き合うパートナーになるため、何となくで選ぶより、相性の良さそうな方を選ぶ方が望ましい結果につながります。
なお、オントロジーグループは、以下のような特徴がある会計事務所となっております。
- 成長したい企業のサポートに強みがある!
- 監査法人やDX推進の経験があることから、システム導入やデータ活用についてのアドバイスが出来る
- 過去にも、残業時間の大幅な削減や、データ経営や効率的なオペレーション構築の実績があります。
- IPO支援に強みがあるから、事業拡大のための体制整備や監査対応などのサポートまでカバー
- 成長企業の応援に強み
- ファイナンスの相談や各フェーズでの対応まで指導できる
- GASやPython等を自ら書けることで業務の自動化まで支援可能
もし会計士・税理士をお探しの方は、下記お問い合わせフォームから、お気軽にお問い合わせください。
税理士を交代しないといけない!? そんな時はどう選ぶ?
はじめに 税理士の交代理由ってどんな種類があるんだろ?と考えてたところ、福岡で税理士法人アーリークロスの代表をしている小西さんがTwitter、以下のことをつぶやいているのを見ました。 税理士が高齢化が進んでいるのは色ん […]
IPOを少しでも考えた経営者が読むべき記事
はじめに IPO(Initial Public Offering)とは、初めて株式市場に株式を公開(株式上場)することを指す。キャピタルゲインによる資産形成のメリットもあることからIPOに憧れる経営者も多いが、上場コスト […]
会計士・税理士と経営者・経理担当者とのフラストレーションはほぼ一緒?会計士が現場の意見を参考に解説します
経営者、経理担当者の方々は確定申告の時期や決算期になると、情報整理に追われてかなり忙しくなられるかと思います。 そのような中、問題として浮上するのが会計士・税理士等(専門家)と経営者、経理担当者(納税者)のフラストレーシ […]