合格後のプレッシャーをほぐすためのメッセージ

合格後に色々言われて疲れないか?

公認会計士試験合格の皆様、本当におめでとうございます。

おめでとうの言葉も合格後に色々な人から言われて、もう聞き飽きたと思うかもしれません。一生分かと思う勢いで、しばらく祝福されると思いますが、それは甘んじて受けても良いでしょう。だって人生で一番頑張ったと言っても過言ではないだろうし。

それと同じように、合格者は様々なアドバイスを言われるかと思います。「就職とかキャリア設計とかをちゃんと考えろ!」「J1はExcelをやれ!」「英語やれ!いや、プログラミングだ!」「遊び倒せ!」などなど、、、当の本人は本気かもしれないが、ポジショントークにも感じるでしょう。そうした激励を聞きすぎると正直疲れますよね。

特に、受験時代にあれだけ一生懸命頑張った後に、一瞬で新たな目標が決まる人など稀だと思います。それなのに次頑張れと言われてもプレッシャーに感じてしまいますよね。

そこで今回は、合格後に言われて疲れた受験生のために、合格後のプレッシャーを少し楽にするための考え方を示します。

お前は何者なんだ?

私はTwitterではかばにゃすと名乗っている公認会計士です。

2013年に公認会計士試験に合格したということで、皆様よりはややベテランなのではと思います。てか、もう合格から10年も経過してしまったのか・・・。

大学3年の時に公認会計士試験に合格して、その後新卒で監査法人に入社、その後修了考査合格後に退職をしてフラフラしてたら、Pythonではじめる会計データサイエンスを執筆したり、システム監査技術者の資格をとってIT統制の仕事をしたりなど、ITと会計を組み合わせてご飯を食べてます。IPO支援とか決算早期化、税務もやっているいわゆる野良会計士です。

僕も在学中に試験合格をしたのですが、正直合格後はめちゃくちゃ迷走してました。就職までの残り期間はゲームと旅行にかまけているし、監査法人在職中は最低限の会計基準の勉強や読書はしてましたが、英語の勉強もやってませんでした。

当時は今ほど在学中合格者も多くなかったし、進路を聞ける知り合いもあまり多くないことから、目指す方向を本気で迷っていました。今は自分の事務所を構えたり、ITという武器を得たことから少しは心の安定は持ててるのですが、そこに至るまでは色々紆余曲折ありました。

そこで、私が10年以上迷走した経験も踏まえて、受験生の気を楽にするためのメッセージを送りたいと思います。

人生は長いスパンで考えた方が気が楽

若いうちは公認会計士試験のように何か集中して身につけないといけない。そう思う人は多いかと思います。夢に向かって練習をする甲子園球児や、会計士試験合格のために一心不乱で勉強する。現代の日本ではそういう努力が美徳と思われがちであるゆえ、努力に対するプレッシャーは強いものになるでしょう。

そうした反動から、合格後の反動で燃え尽きてることに何となく罪悪感を感じるのではないでしょうか?そうした迷った心に付け込んで様々な活動などを啓蒙する大人も多いかと思います(人はそれをポジショントークと呼ぶんだぜ)。

とはいえ、世の中の多くのものごとは、今すぐに、短期間で身に付けないといけないものでしょうか?会計士試験のように短期間で詰め込むような試験はさておき、人生の多くのことは短期間で詰め込む必要もないし、むしろ詰め込むこと出来ないかと思います。

例えば、働きながらゴルフが上手くなりたいという目標を立てたとしても、短期間でプロゴルファーのようなスコアになるのは現実的ではありません(人生のすべてをゴルフにかけて打ち込めば別かもしれませんが)。そうするとなると、短期的な詰め込みを諦めて、定期的に続けて着実に伸ばしていくほうが、無理なく楽しく出来るかと思います。

すなわち、働きながら何かを進めるのためには、ある意味短期間でものごとを進めることを諦めて、中長期で人生目標を達成する考え方もあるんだと思うと気が楽になると言えるでしょう。

今後は仕事・転勤・結婚・子育てなどのライフイベントにより自分のためだけに時間を作るのが大変になるからこそ、ある程度人生を長いスパンで考えていくと、気が楽になるかとおもいます。

ちなみに私は2024年からゴルフを再開してますが、まったく上手くなる気配がありません。とはいえダラダラ迷いながらやっていけば、いつか上手くいくんじゃないかと思ったり思わなかったり・・・。

集中して勉強するのを諦める。ダラダラ長期間やる

先ほどもお伝えした通り、働きながら勉強しようとしても会計士試験に比較して時間が足りなくなることから、一つのことに丸一日集中するのが困難になります。だからこそ、集中して勉強することを諦めましょう。

社会人にもなって毎日定時後に机に向かって集中して勉強するのは鋼の意志を持たないと難しいです(それができる社会人合格者は本当に化け物だとおもいます)。だからこそ、机に向かうのを諦めてダラダラ勉強をするという技を身に着けましょう。ダラダラの積み重ねが結構大事だったりします。

たとえば、Twitterを見る時間の代わりに10分程度単語帳を眺めたり、テレビを観ながら参考書や書籍を読んだり、その程度のことを積み重ねるだけでも、積み重ねればそれなりに出来るようになると思います。現に英語なんかは続けることが大事だったりするので、こういう細切れの時間を使っていくのも大事ですね。

ここは、ガクサンという漫画の3巻に書いてあるので、読んでみるといいかもしれないですね。

また、余談ではありますが、國見琢先生などは、毎日会計基準の設例を1問解いているようです。こうした積み重ねの数が、専門家としての強さを引き上げるんですね・・・!

そこで私は上記書籍や会計基準の適用指針等に収録されている設例の中から毎日1問選んで解くようにしています。

https://kaikeijin-course.jp/2024/05/13/63717/

案外人は助けてくれる

会計士試験は講師や仲間からの助けを受けながら進めた人もいるかもしれませんが、一人で進めてきたタイプも結構いるかもしれません。後者のようなタイプの人(私もそう思ってました)は、思ったよりも他人は自分を助けてくれるものだと思ったほうが生きやすいかと思います。

自分はどちらかと言うと、人に頼るのが苦手で突っ張っていたタイプだったので、あまり人助けをしてもらえないとものだと思っていました(お恥ずかしい限りではありますが、実は色々助けてもらっていたと想像力がなかっただけだと反省しております)。

一番いけないのはのは、助けてくれないと思って自分だけで思い込んで行動をしちゃうこと。そうすると、メンタルを病んだり誤った結論に到達してしまうリスクが高くなります。

実は私には過去に反省すべきイベントがありました。監査法人を辞める旨を上司に伝えたのは、その意思を固めた後でした。それを伝えた時に上司はすごくショックを受けたようで「俺も辞めるつもりだったから、もっと早く相談してくれれば転職先の紹介とかもできたし、互いに色々とキャリアとか方向性とか定められたのに」と言われました。

「お前も辞めるんかーい!」と思ったのが正直ではありますが、実はあなただけでなく周りの人も同様に迷っているんですよね。

だから周りの人を信じて、助けてもらうように思いましょう。あなたを嫌う人はいるかもしれないけど、多くの人はあなたに無関心(というか中立)です。それに、あなたを大事に助けてくれる人も案外います。だからこそ、無関心の人を突き放さないように最低限の礼儀と愛想が大事になると思います。

人生には複数の選択肢がある

会計士試験の時は合格という一点のみが正解ではありましたが、人生においては複数の選択肢があります。

10年したら監査法人のほとんどの同期は退職するでしょうし、誰もがライフイベントや諸々に振り回されて、自分のキャリアのみを考えることが難しくなります(それが出来るのは余程家族などにサポートされている人に限ると思います)。私の同期も9割くらいが監査法人を辞めているように観測されてます。

だからこそ、一つのもの指しに囚われず、自分の得意領域を伸ばしてください。修了考査の合格やビジネスマナーなどの基礎(HUNTER×HUNTERでいうところの「四大行」)は誰でもやらないといけないですが、得意領域は人それぞれだしだからこそ面白いです。

HUNTER×HUNTERじゃないけど、自分の得意な念能力を伸ばすと楽しいと思いますし、公認会計士は、好きな能力を伸ばせる魅力的な資格だと思いますよ。

さいごに

ここまで読んでいただきありがとうございました。

合格した皆様はモチベーションも高く優秀であると思いますが、無理をしすぎないで楽しく過ごしてください。

資格を取得しても不幸になってしまえば元も子もないので、自分なりの幸せを勝ち取りましょう。

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